睡眠時無呼吸症候群ってなに?


睡眠時無呼吸症候群の診断法
まず最初に、閉塞型睡眠時無呼吸症候群の主な症状について見てましょう。これらの症状から、閉塞型睡眠時無呼吸症候群かどうかをある程度、判断することができます。

閉塞型睡眠時無呼吸症候群の主な症状

大きくて断続的ないびきをかく
閉塞型睡眠時無呼吸症候群の人は、かなりの大いびきをかきます。しかも、それが断続的に、いびきがやんでいるときと激しい大いびきをかくときとを繰り返すので、家族など周りの人が無呼吸になっていることに気づくことが多いのです。本人が自覚していることはまれです。あまりにいびきがうるさいからと、家族から同室で寝ることを拒否され、ひとりで寝ている場合もあるようですが、これでは異常が起こっても誰も気づいてくれません。

閉塞型睡眠時無呼吸症候群は、一時的に呼吸が止まっている危険な状態です。もし誰かがそばにいれば、異常に気づいていて揺り動かすとか、舌を引っぱり出して気道を確保するとか、無呼吸状態から解放することもできます。万一の場合に備えて、どなたかが同室でお休みになることをおすすめします。

日中に突然襲う強烈な眠気
閉塞型睡眠時無呼吸症候群の人が最も多く感じる自覚症状が、日中に突然起こる強烈な眠気です。反対に、不眠を訴える人もたくさんいます。夜間に十分な睡眠がとれていないのですから、不眠だと感じるのも、また日中、眠くなってしまうのも、当然でしょう。しかも、それが突然に起こるのですから、さまざまな弊害を生むことになります。

睡眠中に脳が覚醒して睡眠が分断されているのと同じように、日中は体は起きているのに脳が休眠状態になってしまう瞬間があるわけです。これはとても恐いことですね。話している最中に突然ガクンと眠り込んだり、何かを考えている最中に急に意識が混濁したり。車の運転や、危険な作業をしている最中だったら、たいへんな事故にもつながりかねません。

これにともなって、注意力が散漫になり、記憶力や決断力、行動力なども低下してきます。仕事の作業能率が下がったり、学業の成績が悪くなることもあります。

睡眠中に激しい動きをする
大いびきがピタッと止まって無呼吸になり、しばらくして爆発するように再び大いびきをかき始めた瞬間、激しくもがくような動きをすることがあります。息ができなくて苦しかったのですから、もがくような格好になるのは仕方のないことですね。ひどい場合には、突然ふとんから起き上がったり、立ち上がってしまうこともあるそうです。子どもでは、部屋じゅうを動き回ってしまうような激しい寝返りをうつ例もあり、これでは睡眠は休息では全くなくなってしまいます。

夜間の多尿や夜尿症
夜間に何度もトイレに立つのも、よく見られる症状です。子どもやお年寄りの場合には、夜尿や尿失禁などの症状もあります。これは、睡眠時無呼吸の影響で利尿に関係するホルモンの分泌に障害などが起きているためと考えられています。

早朝に頭痛がする
すべての閉塞型睡眠時無呼吸症候群の人に当てはまるわけではありませんが、夜間の低酸素や炭酸ガスの蓄積が強い場合、あるいは慢性呼吸器疾患などがある場合、朝起きたときに頭痛を感じることがあります。

性格が変わることがある
異常な眠気のために、社会生活に支障をきたす場合があり、それは精神的にも大きく影響してきます。集中力や行動力が低下するのですから、イライラしたり、細かい作業が面倒になったりして、怠慢や無責任を招き、意欲や協調性が失われるなど、性格が変化することもあると言われています。

不安が大きくなって抑うつ気分になったり、性欲が減退するなどの性的機能障害が起こったりすることもあります。

夜間に窒息感がある
ごくまれに、寝ているときに窒息感を自覚する人がいます。無呼吸のあとの覚醒はほんの一瞬のうえ、覚醒とともに無呼吸は終わり、覚醒したときには気道は開放されているので、通常は窒息感を感じることはありません。しかし、なかには覚醒後にも気道が閉塞したままになっている人もいます。

専門施設での診断

いびきの診断に当たる大半の施設では、睡眠状態を観察するために、脳波、眼球運動、 呼吸運動、筋電図、心電図、血中酸素飽和度、食道内庄などを測定して、習慣性いびき症や閉塞型睡眠時無呼吸症候群の判定をしています。

しかし、最近ではもっと簡便で比較朋手間がかからずに診断をすることもできるようになっています。閉塞型睡眠時無呼吸症候群の診断に最小限必要なデータは、呼吸の連続モニターと動脈血酸素飽和度測定器から得られるので、このふたつのパラメータを測定する方法です。

専門的なので、ちょっと難しく聞こえるかもしれません。要は、睡眠時の無呼吸の頻度や長さなどを正確に測定し、これとは別に動脈血の酸素の飽和度の変化を記録して、このふたつのデータを重ね合わせるという方法です。

前者の測定では、睡眠時無呼吸症候群の定義にのっとって、ひと晩7時間の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上あるか、あるいは1時間当たりの睡眠中に10秒以上の無呼吸が5回以上あるかを見ます。また、通常のときの動脈血の酸素飽和度は95%以上で、90%をきっていれば問題とされるので、その変化は重要な意味をもっています。無呼吸のときに動脈血の酸素飽和度がどっと落ちてしまえば、これはかなり重症です。ひどい症例では、動脈血の酸素飽和度が一時的に40%以下まで下がってしまったものがあります。これでは毎晩、生死の境をさまよっているようなものです。こうした検査で、睡眠時無呼吸症候群か否か、またその重症度を診断します。


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